スピリチュアル・ツーリスト

旅行者、という意味あいの単語、ツーリスト。

スピリチュアルな業界にも、ツーリストはいますよね。

べつにプロのヒーラーになるわけでもなく、旅行で余暇にどこかに出かけてみようか、面白いらしい物事に触れてみようかという動機の人。

それはそれでアリだと思います。べつに何か“そういうスタンスの人にモノ申す”的なことは考えてません。

ただ、ヒーラーとして、イベントやセミナー、セッションといったサービスを展開する側からすると、厄介な一面もあり、やりやすい側面もありという「特徴ある顧客層」ということになるんでしょうかね。

何か1つを究めたいというよりは、あれこれ名所を巡る旅行者みたいなノリで、有名と聞いたからとか、稀少な存在・イベントだからありがたみを求めて参加するとか、ようするにそういうミーハーな要素が絡むわけです。

あえてこの層の思考パターンを一言で言いきるなら、

「どんなに凄いのか、面白いか、楽しいか、一度くらいは見てみようか」

です。

妙に熱く真面目にゴリ押ししても響かないし、料金を下げたりすれば物見遊山で群がってしまう。こちらが高く売ろうとしても、素直に言うことを聞くとも限らず妙にプライドが高くて思うように反応してくれない――無名寄りのヒーラーからすると頭が痛い存在かもしれません。

逆に、いったん知名度や評判を得たヒーラーからすれば、言葉は悪いですが「カモ」としてうまく転がして金をせしめることができる層でもあると感じます。凄いとされる1点をアピールポイントにして、ばんばん宣伝すればよいのですから。ツーリストは、人気のあるもの、流行っているもの、勢いのあるもの、メジャーでありさえすれば一見の価値アリと見なす判断基準を持ち合わせているものなので。

マーケティング的にこの層を捉えるなら、おさえておくべき「肝」は、この層というのは、“一貫性なくフラフラとあちこちのセミナーに、なんとなく良さげ・凄そうと感じたら出る”特性があるけれども、その分、目が肥えていて審美眼が培われていて、かつ、「ツーリスト同士のクチコミ」の威力が計り知れないという点でしょうか。

だから、ヘタを打つとその後の余波(悪評の広まりによる二次的なイメージダウン)もあり、面倒な事態になり得ますw
あからさまな失敗は言うまでもありませんが、専門的すぎる/高度すぎて難解である/中身はあるが、華やかさといった“雰囲気的な魅力”が乏しい……という理由で、中身そのものは充実して運営に成功したはずのセミナーでも「ウケない」結果、ネガティブな感想を抱かれるリスクがつきまといます。

イベントやセミナーを企画する場合は、ターゲットの設定が欠かせませんが、わりと無名だったりヒーラーとしての実績・経験値が乏しいと何かと

「安く、身近に、気さくに、易しく、カンタンに」

といった“庶民的∩初心者向け”イメージ&内容を打ち出しがちなんですよね。

でも、そうなると当然、ツーリストがターゲットとして絡んでくるわけで。

しかも、ツーリストと一口に言っても、厳密には1人1人、思考も嗜好も志向も違うので十把一絡げに大雑把なターゲッティングすると的を外しかねない。

だから意外と、“庶民的∩初心者向け”イメージ&内容って、高度で洗練された上級者向けのセミナー・イベントを打つのと同じくらい難易度が高いんじゃないかなぁと思うことが多いです。

個人的には、ツーリストというのは「現段階でツーリスト的な状態に事実上あてはまっているが、内心、自分自身でも明確には把握できていないかもしれないけれど、自分の学びに必要・有益と直観で感じたものに反応し、試行錯誤や紆余曲折を経ている真っ最中なのでそう見えるだけ」な人たちだと思っています。

なので、最大公約数的にガバッと数を掴み取ってただ単に利益を最大化するというよりは、自分の提供する専門的・高度な内容をゆくゆくは受けるにふさわしい方々を見抜いてピンポイントで響くようにイベントの内容を設定するのがいいんじゃないかなと思ってます。
もちろん、そうでない方々をあまりに不満足なまま帰してしまうのは単純に申し訳ないし、先にも述べたように悪評のばらまきによるイメージダウンは避けたいところなので、それなり以上に「(表面的なだけのでもいいからとにかくその方のツーリストとしての参加動機を満たすような)楽しい想い・ためになる学び・新鮮な驚き、感動」をしてもらって双方円満にその日はサヨウナラ、というのが賢いやり方なんじゃないかなと思ってます。
(次に繋がる顧客ではないとしても、とにかく満足度を高くしてお帰りいただけば、別のイベントを打ったときにまたツーリストとして来てくれる可能性もあるわけですからね)

うーん、どこまで言っても概念的な話だ。
これを具体的にどう定義してイベントを企画するかが、ヒーラーとしては頭の悩ませどころなんだよね~。
(同時に楽しみでもあるけど)
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