仕事には「マインド面での向き不向き」がある

スキルや能力の問題だけじゃないんですよね、アタリマエですけど。

接客をする、単純作業を延々と繰り返す、深夜に働く……業務内容がなんであっても、それ固有のワークスタイルというものは存在します。

また、個人事業としてやるのか会社でやるのかといった、業態も関係してきますね。

仮に、業務内容をこなすという意味だけでいえばパーフェクトな適性を持つ人材であっても、たとえば朝に弱いとか、チームを組んで動くのが苦手などマインド面での適性がぜんぜん合わないということは往々にしてあります。

実際に、朝が弱いからと遅刻を繰り返したり、チームで動けず成果が上がらないという現実が生まれてしまったら評価ダウンや最悪、解雇もやむを得ませんが、むしろ問題なのは、「表面上はうまくいっている」場合です。

朝もきっちり出社し、チームでの行動もソツなくこなす。ありとあらゆる点で非の打ち所が見つからず、出世街道まっしぐら……だとしても。
実は、朝に弱いため早起きをすることそのものが精神的苦痛をもたらす、チームでの行動が性に合わず絶大なストレスを感じている。それを表には一切出すこと無く、一人で抱え込んでいる。

こういうほうが、事態は深刻なんですね。
「でもべつにどこも体は悪くないよ、そもそも多少のストレスは現代に生きて働く以上はやむをえないじゃないか」
を大義名分にほったらかして、20~30代はどうにか乗り切ったけどその後に突然、みたいなパターンは少なくありません。

そして、社会人経験をある程度積むとわかってきますが(←わからない人もいるので絶対とは言い切れませんが)スキル面での向き不向き(ようするに能力の習熟度合い)は、あとからでもどうにでもなることがほとんどです。
簿記ができなければやればいいし、英語ができなければやればいい。営業トークや接客センスなど、後から学ぶのは難しいのではというイメージが一般的に持たれているスキルについても、きちんとした訓練を受ければ、どこで働こうが通り一遍等の業務内容をこなす程度だったら支障ないレベルにまでは誰もが到達します。
(そして日本は特に諸外国に比べて、『後づけでセンスやスキルを伸ばす』という概念が希薄だったり、優れた訓練コースがなかったり、あるいはあるとしても一部の企業がそのノウハウを非公開にしていたりといった事情があり、おいそれとは見つけにくい風潮がなきにしもあらずなのです←それでもネットの登場以降、優れたセミナー各種を告知する&情報を得ることが可能になり、若干、事情は改善しつつあります)

業界全体でのトッププレイヤーを目指すとなるともしかしたら無理が出てくるかもしれませんが、人並みに仕事をこなして生計を立てるところまでだったら、「不向き」というのはもはや言い訳でしかありません。
「これまでやってきてないから今現在はできてない」だけです。

一方、マインド面での向き不向きというのは、スキル面に輪をかけて「変えられない」というイメージが強いですよね。
たしかに一理あると私も思います。
だから仕事先を探すときには、
「たぶん一生、こういう気質は変わらないんだろうな」
という点については、“一生変えられないという前提”で、そこを変えなくても問題ない職場なり職種なりを探すとよいと思います。
(実際には、本人の努力次第でいくらでも内面も変わりうるとは思うのですが、そのためには本人の決意と行動が欠かせないとは感じています)

あ、ちなみに。
会社で働く場合、入社してから無意識のうちに周囲の同僚たちからマインド面で影響を受けることは(よほどその点に自覚しない限り)不可避です。
その会社の色に、多かれ少なかれ染まり、自分でも気づかないうちに本人の価値観や常識、何を「普通」だと感じるかといった点に影響します。
そのノリに合うかどうかもさることながら、そのノリに染まることを快ととらえるか不快と感じてしまうかで、会社生活は大きく違ってくるでしょう。
(もし快と捉えているとしても、その会社の持つ思考パターンが本人の本来の意向とかけ離れている場合、事実上、不幸度の高い人生になっていく可能性は増大するでしょう)

能力面でもマインド面でも適性があり、かつ自分とソリが合う社風のところなら文句なしですが、そうでない場合は自分のなかの優先順位は明らかにしておくとよいと思います。

そして、自分自身がいろんな意味で変化してくると、「かつては社風や同僚のノリと合っていたのに、あわなくなった」という事態が出てきます。

その企業が「超優良企業で新卒で入れたらラッキー!そのままなんとしても定年を迎えるほうがうっかり転職しちゃうよりダンゼン有利」という場合は慎重に、異動や転勤といった“プチ環境変更行動”も視野に入れつつ、割り切ってその職場で働き続けるという選択肢もあるでしょう。
ただ、そうでもなさそうなら、「どうなるかわからない将来に怯えてとりあえず現状維持」より有益な選択肢はあるかと思います。
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