不都合な状況に「メリットがない」と言い張る人には

具体例を示すのがコツです。

「~がしたい、でもできない。実現できていない。実現したい」

というのは、クライアントがシーラヒーラーに持ちかける相談内容の最たる例ですが、そのときはまず、

「いま置かれている不都合な状況のほうが、願望が叶った場合よりも良いと感じている」

ことを前提として、どの点に、「不都合な状況のほうが良い」というメリットを感じているかを浮き彫りにするのがセオリーですよね。

でも、

「もし今の不都合な状況、願いが叶わない状況にメリットがあるとしたらなんですか?」

と聞くと、

「はぁ?メリットなんてあるわけないじゃないですか!願いが叶ったら、そりゃあもう幸せですよ」

という答えが返ってきがちです。

そんなわけないんですよね。

本人が望んでない現実は、絶対に実現しません。

でも、ここでうっかりヒーラーのほうがテンパって、

「そんなはずないでしょう?ぜったいにあるから、さあ、考えて。あなたのメリットは何?」

と迫ると、ますますクライアントは心を閉ざしてヒーラーに怒りや憤り、不信感を募らせるだけでしょう(北風と太陽)。

ここは、ヒーラーの腕の見せ所です。

「今生きている、よくない状況に対してメリットを感じるなんて馬鹿げたことを自分がしているとしたら耐えられない、そんなことを認めるのがつらい、受け入れられない」

という点に抵抗を感じている場合は、

・なぜ、よくない状況についてのメリットをあえて質問しているのかの理由を説明して納得してもらう。
 ⇒思考パターンの土台を見つけるためにこういう質問をしているのだということを、特にシータヒーリングを学んだことがないorシータヒーリングのセッションを受けるのが初めてのクライアントは知りません。

・現実はすべて自分の意図がつくっており、その「自分の意図」には顕在意識だけでなく潜在意識も含まれることを説明する。潜在意識は自分で気づかないことが多く、また「自分の意図」の90%以上を占めるので、顕在意識でどんなに強くプラスのことを思っていても、(自分でも気づかない)潜在意識がマイナスのことを思っていると、顕在意識よりも強力な潜在意識の意図の力が働いてマイナスの結果のほうが成就してしまう……という仕組みを説明して納得してもらう。

などが考えられますね。

そこをクリアして、どうにかメリットを思いつくことにクライアントが主体的に取り組んでいるとしても、それでも何も出てこないことがあります。

これはヒーラーとして、またクライアントとしての自分の経験則ですが、
「メリットは?」
と聞かれると、漠然としていて思いつかないことが多いんです。

思いつくために、すごく想像力を働かせないといけなくなります。

そしてほとんどの場合、私たちは想像力を働かせることが苦手なのです。

得意な人がいるとすれば、作家や俳優、マスコミなどのクリエイティブ職、コンサルティング業界のコンサルタントといった、想像力を常日頃から働かせている人でしょう。

裏を返せば、常日頃からそういう環境にいない人というのは、想像力を働かせることをほとんどせずに生きているので、いきなり、いま目の前にないものを想像しろと言われてもうまくできないものなのです。

クライアントがメリットを思いつくことができない要因が、想像力をうまく働かせることができていないことにあると察知したら、ヒーラーはなるべく具体例を提示するのが有効です。

たとえば、「有名になりたいのになれない。無名のままである」というクライアントがいたとして、

「無名であることのメリットはなんですか?」

とヒーラーから聞かれても、クライアントはすぐにはアイデアを思いつかないものなんです。

そのときヒーラーが機転を利かせて、

「知り合いが100人いるとして、あなたが有名になったとき喜んでくれる人は何人いますか?」

と聞くとします。最初の質問よりは、具体的になっていますよね。

・(クライアントの)知り合い、という話題の特定
・(喜んでくれる人は)何人か、という数字


という手がかりがあるため、クライアントとしては、想像を巡らせやすくなります。

その結果、喜んでくれる人が100人だった場合は別途、質問を考える必要がありますが(苦笑)、もしも答えが

0~99人・・・aとする

のいずれかだったら、

「残りの(100-a)人は、なぜあなたが有名であることを喜ばないんですか?」

とつなげます。そこで何か答え(例:妬む、畏れ多いと感じるetc)が返ってきたら、

「あなたが有名になることを喜ばない人の存在はどのくらい気になりますか?」

とつなげることができます。

ここで、「どのくらい」というとまた漠然としているので、クライアントは首を傾げるかもしれません。

そこで、

「すごく気になるのを10として、ぜんぜん気にならないのを0としたら、いくつ?」

と聞き直します。数値化という手段を使って、質問を具体的にしているのです。

すると、少し考えてからなんらかの数字を言うでしょう。

で、0でないとしたらクライアントは、ほんの少しでもそういう人の存在が気になるのです。

つまり、

願望が実現することのデメリットを感じている

ことをすでに認めているのです。

ここから、

願望が実現することのデメリット
 ↓
願望が実現しないことのメリット


に翻訳して提示すると、クライアントは納得してくれる可能性が高いでしょう。

これは一例に過ぎませんし、この例よりも優れた掘り下げを実現するヒーラーはいくらでもいると思うのですが、自分自身への備忘録の意味も込めて、書いてみました。
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