キャットウーマン

ハル・ベリー主演のやつ。

映画公式サイト



ラズベリー賞を獲るなど、酷評が目立つ作品なのですが(部分的に、わからなくはない。細かいいちいちというより、『アメリカの男社会が良しとする、特撮ヒーロー映画の王道としての波動・波形』から根本的にズレてる(というだけだ)から、酷評する人たちも屁理屈で捉えきれない生理的不快感、自分の理想とするものを穢されたような屈辱感があるんでしょうね)、個人的には、キャットウーマンになる「前」のオドオドした主人公が、あまりにも「いわゆる、本性を出し切れず、自分でも自覚しておらず、理不尽な制約の多い日々のなかで否定され続けて自信を失い、すっかり弱くなってしまっている女性」あるあるそのまんまでツボったんです。

この映画をもし、一個人ではなく、多少なりともスピリチュアルヒーラーという観点からおすすめするなら、変身するようになる前の主人公のありさまを見ていただきたい。……ってことでしょうか。

良かれと思って控えめでいるつもりの主人公が、「君は誰からも好かれようとして他人に媚びて(るくせに、そんな自分は礼儀正しい、善い人間だというつもりで強引な性格でゴリゴリ欲しいものを手に入れていくタイプの人を暗に否定して)るからみっともない」とダメ出しされ、心外だとショックを受けつつもどこか否定しきれない……というシーン。
なんてことはないワンシーンですが、個人的にはあれが一番、衝撃的でした。

自分が愛情に飢えていて、他人から愛情をかけてもらう自信がないからこそ、謙虚な善い人を気取って他人の顔色を窺ってばかりで自分の意見を堂々と言えずにいる。気に入ってもらおうと礼儀正しく親しみやすい態度で誰にでも尻尾を振り、笑顔を振りまく。でもそれは本当に相手に愛情をかけているからではなくて、自分を愛してほしいだけ。注目してほしいだけ。好意をもらいたい乞食。媚びてゴマすってるだけ。そんな卑怯でみっともない、惨めな自分を、謙虚で真面目で善い人間だ、と思って正当化し、真相から目を背け続ける

って、あるなぁ、と。

で、こういう伏線?前提の設定があるからこそ、キャットウーマンとしての本性に目覚めてからの変貌ぶりが際立つ……という。。。(でも確かに、映画の設定としては学生じみてるというか、まぁ、ありがちっちゃありがちかもしれませんね)

最終的には、キャットウーマンである主人公は、

男社会からすればいちばん気に食わない、女性としての理想の姿(=男社会の逆鱗、触れまくり!w)


として解脱するわけですねw


P.S

私は1人の女性として、現代に生きる女性が、「ほかならぬその女性本人が架空に設定した男社会からのプレッシャー」を気にして、あるいは別の原因(自分の仕事の能力の低さなど)で起きたトラブルをすべて「男社会だから女の私は虐げられている」とすりかえて捉えて被害者意識に浸る……ということを繰り返すあまり(自分の心の中だけでは『私は悪くない!』と開き直れて気持ちよくなれるというメリットと引き換えに)、

その女性本来の強さを自分で見失わせてしまう

のを見ているのが、つらいです。

「ねぇ、それってほんとに(男)社会が悪いの?」
「あなた以外の原因でその問題が起きてるから何もできない、やっても無駄……ってマジで?」

という方向で接したとき、ほかならぬその女性本人のほうが

「そうよ!私は悪くない!悪いのは男社会!女として生まれた人間を尊重しない、みんなのほう!」

と返答するのを聞くと、もっとつらくなります。

本当に本当に、そうなんですかね?

社会全体として、あるいはいろんな大小の社会が、この世界全体にはいくつもあるとして、あなたが生きてる境遇としての「社会」は、本当に、あなたという女性が、そこまで何もかも抑圧されて耐えなければならない状況を強いているんでしょうか?そこまで強制されているんですか?仮に、そう要求してくる人やグループがあったとして、あなたには、なんの対抗策も無いんでしょうかね?

……と、言いたいです。

全部、「自分らしさ」を発揮して周囲に認めさせて活躍することから逃げるための口実じゃね?

と思ってます。

そして、百歩譲って、この社会がもし本当に男社会なのだとしたら(個人的には、それすら怪しいと感じていますが)、

あなたがいま抱いている苦しみの原因は、本当に100%、「この世が男社会だから」に起因・帰結するんですか?

とも。

もっといえば、

あなたがその苦しみから解放されるためには、この世界まるごと、男社会から女社会?だかに変革しないといけないんですか?


とも思えて仕方ない。

そして、

あなたという人間は、「女である」という性別に、そこまでまるごと全部、支配されてるんですか?

ってことが言いたい。
(これ、ゲイの人とかにも言えるんだけど、セクシャリティと本来なんにも関係ない問題について『私がゲイだから差別している!』と被害者意識でふんぞり返り反省しないケースにも当てはまると感じています)

ほんとは、「男社会だから女の私は〜〜できなくても仕方ない(私のせいじゃない)」って言うことに、メリットを感じてない?そこに逃げ込んで、自分が社会や他人に向き合って自分を出していくことを見送り続けてない?

なーんて。

え、そんなわけないよねぇ。悪いのは男社会。でしょ?
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