もっと早く知りたかった ピアノが上達するコードスケールの使い方

ほんとにもっと早く知りたかった!!

もっと早く知りたかった ピアノが上達するコードスケールの使い方もっと早く知りたかった ピアノが上達するコードスケールの使い方
(2012/11/21)
横岡 ゆかり

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なんとなく子供の頃にピアノを習ってたとか、わりとしっかり楽器を習ったけどクラシック路線だった、という人は、「コード」などポピュラーやジャズなら常識!とされる音楽の知識が意外と曖昧だったりするんですよね。

コードに親和性ある楽器としてはギターがありますが、よほどしっかりやり込まないと?それはそれで「○コードはここを押さえる」と、形だけ覚えてしまい、その背後にある理論というかに気付けない的な。
(あえていうと、中学〜高校生のバンド小僧でも『コード進行』は、これまたバカの1つ覚え的な暗記ではわかるっぽいけど、やっぱりその深淵というか源泉としての理論全体はカバーしてないっぽい)

楽器のなかでもピアノをはじめ鍵盤楽器をやる人は、和音など複数の音を同時に出せるわりにコード理論に疎くて、きっちりアレンジ済みの楽譜がないと何も弾けない……となりがち。

かくいう私もその1人でした。

で。

Amazonのレビューなどを参考に、「ようやくこれで私もコードのことがわかりました!」と好評な、ピアノ弾きやキーボーディスト向けの本を買って読んだりしたんですよね。

でも全っっっっっ然、わからない。

というか、死ぬ気で食らいつけば、どんなわかりにくい解説の本でも、理解まで到達することは可能なのだと思います。

が、プロでもないわけだし、そこまでの意識の高さを要求されるいわれもない。

いちおう真面目には読むけど、不必要とされるほどの努力(たとえば、理論そのものが難しいんじゃなくて、解説が下手だから理解するのに苦労する的な部分)を強いられるのは、まっぴら御免……という位置づけでいました。

プロじゃなく素人の趣味的な教養だからこそ、学習した結果だけじゃなくて、学習プロセスそのものも楽しみたいじゃないですか。苦労して、つらいのに耐えて勉強するその時間というか体験が、嫌なんですよ。

それで、いい意味で?都合よく、

「はい、私にとってわかりやすく解説できなかったアンタ(=本の著者のこと)、失格」

と見切りをつける……ということの繰り返しでした。
(べつにこれは何らいけないことでもおかしいことでもないし、勝手に買った本を見限ったことで知識が身に付かなかったことについても後悔してません。だってそもそも、やってもやらなくても人生に支障のない趣味的な教養ですしおすし)

ところが!!

冒頭に紹介した本は、他の本とどこがどう違うのかうまく説明できないんですが、とにかくわかりやすい!!

あえて曖昧にでも、わかりやすさの要因がどこかを分析(の真似事)のようなものをするならば、著者が

「読み手が、この文を読んだとき、どんなことを思い浮かべるか、何を理解し、何に疑問を抱くか……をバッチリ想定できたうえで書いてる」

というところでしょうか。学習者にとって、かゆいところに手が届きっぱなしなんですよね。

関係ないかもしれませんが、この本の著者、音大出身でないところももしかしたらポイントなのかな、と思います。

というのも、子供の頃からガッツリ、音楽を習って、音楽高校〜音楽大学とまさに「音楽一筋!」な経歴を辿ってしまうと、「一般人にとって、わからないこと」がどこかがわからなくなってしまいがちっぽいんですよね。
あまりにも自然に常識として音楽の知識や理論を子供の頃から身につけてしまったからこそ、それこそオトナになった後でまったくの初心者がちょっと音楽を習おう、となったとき、どこでつまずくかが理解不能なんです。

(私が20代のころ、やっぱりピアノをちゃんとやろうかな、と思っていろんな教室の先生めぐりをしたとき、そのうちの1人でまさに『お金持ちの家に生まれて、幼稚園のときから1千万円超のベーゼンドルファーでレッスンを受けて東京藝大のピアノ科を卒業……したわりにコンサートピアニストとしてはほとんど年に1〜2回の知り合いの伝手でちょっとやる程度で、その実は自宅で教えるタイプのピアノ教師。それでいてレッスン料は30分○万円と、けっこうなお値段』という女性がいたんですね。で、『絶対音感って持ってます?え?持ってない人って世の中に本当にいるんだ……』とか、『楽譜を読んでもCDを再生するみたいに頭の中で音が鳴らない人が存在するらしいんですよね。そういう人がはたして音楽をやっていいものかどうか、教師としても悩むんですが』とか、『そもそも10歳までにしかるべき音楽教育を受けることができなかった人間なんてたかがしれてますから、私も期待なんてしてません』とか、まぁ、ありがちといえばありがちだけど、一般の人からしたらどんだけ非常識なんだコイツ的なことを、平然と話す人がいました。コンサートピアニストやプロを教えるレッスンプロとして、要するにあくまでプロとして音楽をやれてる人がこういうこと言うならわかりますが、結局のところ(そんな凄い経歴と実力?のわりには)サラリーマンやってる社会人とか、一般家庭の子供たちを相手に『趣味のお稽古事』としてレッスンをするほうがメインのピアノ教師として活動しておきながら、ここまで一般的な常識から乖離したことをペラペラ平気で喋る&そういう認識で生きているのって、単純にマイナスでしかないんじゃないだろうか……と顔にタテ線はいりつつ、とりあえず穏便にその場は乗り切って二度と連絡しなかった、という経験がありますw)



そんなわけで、ピアノとかコードという、この本で扱ってる内容自体をも超えて、

「人にものを教えるとはどういうことか」

のお手本のような本だなぁと思いました。

ご参考までに。
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