パーソナルトレーナーをつけた話

ひと昔前(←といってもそれがいつ頃のことなのか言ってる私も定かじゃないですが)は、個人でトレーナーをつけて運動をするなんてプロの運動選手か芸能人くらいだったらしい。

ですが、今は誰でも、パーソナルトレーナーをつけて運動するのが一般的になってきました。し、トレーナーの数も増え、またトレーニング技法や理論、それらを教えるメソッドの整備のされ具合、トレーナーが提供するサービスレベルも近年は目覚ましい発達を遂げている印象があります。

で。

私が過去にパーソナルトレーナーをつけたときの体験談をば。

私は「筋トレ」と「運動能力全般」の2つで、それぞれ別のトレーナーさんをつけたことがありました。

■筋トレ

トレーナーさんをつけた理由は、ベンチプレスなどいわゆる「フリーウェイト」と呼ばれる筋トレのしかたがまったくわからず、自分なりにやって怪我でもしたらアレなので……でした。

恩恵は

・器具の扱い方や運動するときの正しいフォームが身に付いた

・どこまで「追い込む」か、適正な重量は何か、について客観的なアドバイスが貰えた

・1人だと挫けそうな、追い込みの最後の2~3回をふんばれる、チアリーダー効果

らへんでしょうかね。

筋トレ初心者としては、やはり器具の扱い方と正しいフォームがありがたかったです。

ちょっとした体の角度の違いで、どの筋肉に負荷がかかるかも変わり、それがつまりは効果の違いになる。
(独学だと、『自分なりに気持ちよくラクに動かせる態勢(←実はよくない)でやった結果、たいして成果が出ない』パターンに陥りがち)

筋トレの目的や効果は細分化するとまたいくつにも分かれますが、大雑把にいえば今、日常生活では使ってない筋肉を動くようにしたり、日常生活で使っている以上の筋力に増強するのが目的ですよね。なので、同じ重さでも、いちばんキツくて持ち上げるのが困難な姿勢が実は、いちばん効果的だったりするわけです。
(もちろん、変な態勢で『それは単に姿勢が悪いから苦しいだけで、無理すると怪我する』タイプだと元も子もないわけですが)

中級者以上になると、もう器具やフォームは覚えたので、「チアリーダー効果」の占める割合が高くなっていくようです(私自身はそこまで到達していないのですが)。

トレーナーをつけてフリーウェイトをしている人(たいてい30~40代男性)は、大の大人が歯を食いしばって、ぜったい他人に見られたくないような苦悶の表情で、顔を真っ赤にして涙を流し「クゥ~、グギギ」という奇声をあげて、追い込み(←10回、重りを上げ下げするなら最後の2~3回。特に最後の1回がキツい)をします。

1人だととてもそこまで自分を追い込めない、という人でも、トレーナーが「あと1回!頑張って!」と見ていてくれることで、サボらず、叱咤激励をバネにしてしっかり追い込める……という。
(蛇足ですがこの光景、男だけのSMプレイみたいで見る人の繊細さによってはトラウマになりかねない凄絶さがありますw)

もう絶対に無理!という限界に耐えて見事、規定の上げ下げ回数をこなした後は、感極まって泣き出したトレーニーがトレーナーさんと握手したりハグしたり、そのまま泣き崩れたり(&トレーナーさんが頭ナデナデ、肩~背中ポンポンでよしよしとあやす)これまた凄絶な光景が……。

そこまで大人の男が素顔の、いちばんみっともない部分を晒せるだけの信頼を、トレーナーさんに寄せているということでしょう。

初~中~上級者それぞれに、筋トレでトレーナーをつける効果はあるようです。

ただし、よほど金がある人でないと、週3回の筋トレのうちトレーナーをつけるのは1回で、あとの2回は自分でやる……などのケースが多いみたい。

楽器の習い事みたいに、自分でやるトレーニングのときにズレたフォームや、つきはじめた変なクセを、レッスンで指摘してもらって直す、といった感じでつけてる人が多いみたいですね。

■運動能力全般

こちらはそこまでメジャーじゃないかも&トレーナーをつける真骨頂はこっちにあるかも!!
(この記事は筋トレのトレーナーの話なんかどうでもよくて、これが書きたかった!)

トレーナーの能力が大幅に問われるのですが、たとえば椅子に座ってもう一度立つ、などのシンプルな動作をし、それを見ていたトレーナーから「ここが弱いみたいですね」と、自分の体についたクセを指摘してもらえます。

そういう体力診断テスト的な、指定された動きをいくつもやっていくうちに、自分の動きのクセ(≒脳が出す指令自体の歪み、偏り)→クセのある動きをしているせいで弱ったり過剰に発達している筋肉がどこか→クセがあるために不得手な動きはどんなものか→その不得手な動きがあるために、スポーツ競技などでどれが不得意&ヘタクソになってしまうかetcをズバリ言い当ててもらえます。

これは快感です!

さらに、自分の弱いところを強化&克服するためにはどんな動きをやるといいか、を教えてもらえます。

それこそ、うつ伏せに寝たまま両手をバンザイの形に上げて背筋測定のように背中をそらして5秒キープ×10回……というような、あまり一般的とは言えない、ヘンテコな動きを指示(というか提案)されます。

で、やってみるとできなかったりする。トレーナーの指摘が正しいことが裏付けられます。

それでも10回なら10回でやってみて、そのあと起き上がって動いてみると、すごくラクに動けたりする。前屈が前よりラクに、より遠いところまで指が届いたりする。

これは感動です!

個人的に思ったのは、子供向けの体育で、こういうのを取り入れたら、運動音痴の子なんかいなくなるのに……ということでした。

その人の体が持っている悪いクセを見抜き、その動き方の悪いクセを克服するようなエクササイズをしていけば、ドッジボールや鉄棒の逆上がり、懸垂など総合的な運動が、格段に短時間で上達する。

よく、運動が苦手な子供に向かって、親や教師が「細かい弱点分析&その弱点を克服するための最適な方法の教授」をすることなく、単なる根性論的に「もっとしっかり!諦めるな!できるまでやれ!」と煽っても、何をどうしたらいいか見当もつかず困惑するだけではないでしょうか……。そして子供は「自分はどうせ運動が苦手でできない、ダメな人間なんだ」と落ち込んでしまう。悪循環すぎです(←日本人はそういうの好きですけどねー)。

(そういえば以前、体育や美術の教え方をすごくちゃんとしてる中学校で、生徒たちみんなが中国雑技団か美大生か、くらいの実技能力を発揮してるドキュメンタリーがテレビでやってて驚いたことがあります。才能や向き不向きなんてものの差は多少はあっても、ちゃんとした訓練の前では無いに等しい。もともとの向き不向きに委ねて面倒も見ず、自然と伸びてきた子だけを重宝する旧来のスタイルもいいっちゃいいですが、教えれば人は誰でも、ある程度以上まではできるようになっていくものなんだと私は信じています。し、今後はもっと各方面で『教育力』というか、もともとできない人材をできる人材に変えていける訓練法の確立&浸透が大事になってくるんじゃないかなぁ。。。今は、特に日本は、なのかもしれませんが、体育や美術はサブ科目というか、一般的な学科の大学入試では重視されないので?、注力されていないのが実状ではないでしょうか。教育者でもない私が言う資格は無いことなのかもしれませんが、学校では実際にどこまでの能力を身につけられたかも大事ですが、『そもそも、自分は、最初はできないことであっても、しかるべき方法と時間と労力を費やして訓練すれば、できるようになるのだ』ということを身をもって証明する……ことで、将来どんな進路に進んだとしても、『やればできる(でもそのかわり、ちゃんとしたやり方で必要な質・量以上にやらないとできない)』という信条を、単なる妄信でなく現実的なものとして持てるようになることだったりするんじゃないかなぁ~と)


トレーナーさんに指摘された自分の弱点を克服するトレーニングメニューをつくってもらい、それを実行すると、もうほんとに、1~2日やるだけで慢性的な肩こりや背中の痛み?凝り?などがなくなり、ちょっとした物を取る、座ったり起き上がったり、階段を昇り降りしたり……といった動作各種もスムーズ。

個人的には、こっちの、運動能力をチェックするほうのパーソナルトレーニングは、どなたでも受けてみたら、と思います。



大変なのは、信頼できる(人格&能力の)、自分と相性が合うトレーナーに出会うこと

だけどね……。
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