熊田プウ助のつれづれ駄ホモぐらし

読みました。
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熊田プウ助のつれづれ駄ホモぐらし熊田プウ助のつれづれ駄ホモぐらし
(2010/06/01)
熊田 プウ助

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こういう感想はいかがなものかとは思いますが、

(ヒーリングや心理カウンセリングなどの)掘り下げ学習の参考書として秀逸

だと感じました。

内容は、ゲイだと公言する著者が、どちらかというと一般のストレートな(女性?)読者を想定して、「うちらホモってのはこういうもんだけどォ、ホモのなかでも〜と〜の違いがあってね?その点ワタシは〜だからぁ、〜とか思っちゃうわけェ」的に自らの想う所をタイトルどおり徒然草ばりに、あるいは枕草子ばりにコミックエッセイ(≒マンガ)形式で綴ります。

(話の流れのなかで下ネタは出てくるけど)いわゆるエロ漫画ではなく、(自称・底辺)ゲイとして生きる人間が普段の生活のなかでどんなことを考えているかということを、「ゲイでない読者に向かって解説している」ところが、個人的にはありがたいというか、面白いと感じました。
(なんていうか、ゲイというか、少数派とされる人のテーマを扱った作品って、ちゃんとこまかく書いたものは『わかる人(≒作者と同じ性癖を持ち、そのジャンルの文化や知識に詳しい人)だけわかればいい』スタイルになってしまいがちで、逆に一般向けに表現するとなると今度は大雑把すぎに『こういう人もいるよ?認めよう!』みたいな最大公約数的な伝え方にしかなってない両極端さがあると感じていたので)

個人的にはもうこの人がゲイかどうかということには関係なく、自分の性癖や性格について「どうして自分はそうなのか、そうなったのか」を深く内省していくプロセスがある意味、感動的で、ここまで自分自身のことを見つめ、中立的な視点で分析し、しかも他人が読んでわかるように&面白く(←ここが凄い)表現するという手腕?に感服しました。
(このへんが、掘り下げの参考書として秀逸と私が思った所以です)

ある意味、さくらももこのエッセイにも通じる、自分自身の体験を「どうしてそこまで?」というくらいきちんと覚えていて、そのことを後から考察して叡智に昇華するセンスというか才能というかが、凄いです。

(ゲイがどこまで女性的なのかの感度がわからないのでなんとも言えませんが)ゲイというよりは、ストレートの女性にこそ、是非、読んでもらいたい

と感じました。

(余談ですが、喋り方や仕草がどれだけ女性的だろうと、ゲイの人というのは往々にして?中身は一般男性よりも男性的で、女としての視点から『脅(おびや)かされた』と感じることが多いです、個人的経験からすると←演劇など芸事の先生的存在のゲイとしか接点がないから余計にそう感じるのかも?

なんていうか、『普通、女はそこまでしない、そういうことは女はしない、言わない、考えない』という違和感が大きいんだよなぁ、ゲイの人の思考って。って実際、単に性的指向が男性である同性というだけで、ゲイは女性的だなんて誰も言ってないし(私の思い込みか)、ゲイはどこまでいってもやっぱり男なんだなぁと感じます←なんか無知のため変なこと言っちゃってたらすいません)



この本は内容そのものを読んで面白い&感心&発見の『へぇ〜』連発、ということもさることながら、

自分自身のことについてかつてないほど内省・自己分析してしまうきっかけとなる『触媒』


としての機能?が素晴らしいです。

著者の逸話を読みつつ、いつしか漫画を手放して(おい!)、

「そういえば自分の場合は、どうだったっけ……」

と考えはじめてしまうんですね。

(ただ自分の場合、子供の頃から『もっとちゃんとした教育を受けたい!ピアノや笛、ダンスのレッスンを受けて将来のキャリアへの足がかりを築きたい!なのにこんな毎日毎日アイスホッケー漬けじゃ、それもできない!親の理解も得られないし、得たとしてもウチには金がないらしいし、ド田舎だからマトモな先生もいないっぽい!いったいどうすれば!!』という、仕事・キャリアのことしか念頭になく、また一方では『自分には霊能力というか、不思議な力が備わってるし、それを伸ばして何かに活かすのが良いような気がする。でも、どうすれば?本屋で売ってる超常現象うんたらみたいな本はどれも胡散臭いし中身が薄くて参考にならないっぽいよ』と自分自身の霊的な使命を模索?することに追われ、一個人として子供として現実の日常生活をきちんと楽しむという視点がほぼまったくなかったので、思い返そうとしてもネタがない。『将来のキャリアのことばかり考えすぎて、1人の人間として貧しい感じになってしまってる(ことが、文章や漫画、劇の台本などを書くときの『肥やし』になりえてなくて残念)』という思いを噛み締めるばかりでした)

この本の著者と同じくらい、自分自身のことについてプレゼンできる人って、どんだけいる?

と思うと、安直な言い方ですが、偉大な人だなぁと感じます。



本屋で買うのが恥ずかしい人は、Amazonは便利ですよね。

同じ著者の漫画として、こういうのもでてるみたいです。
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本日もおひとりホモ。 中年マンガ家生活本日もおひとりホモ。 中年マンガ家生活
(2013/11/01)
熊田 プウ助

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潜入!!男の隠れ家&女の園 (バンブーエッセイシリーズ)潜入!!男の隠れ家&女の園 (バンブーエッセイシリーズ)
(2013/03/25)
熊田 プウ助

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(この2冊にも目を通しましたが&2013年と出版が最近なのですが、冒頭に紹介した本ほどの中身?鋭さ?面白さ?は感じられなかったかも……。やっぱり、続くとネタ切れするんでしょうか←好き勝手いってやがる)

あ、今月末発売の新刊も!
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トーキョーホモルン定食トーキョーホモルン定食
(2014/01/30)
熊田 プウ助

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同じ著者の漫画としてこういうシリーズもあるみたいですが、こちらはゲイの内輪受け?というか、ストレートの一般読者からするとちょっとわからない感じかも、の内容になってると感じました。
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続 極楽コロシアム!!続 極楽コロシアム!!
(2013/06/29)
熊田 プウ助

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原作者はこの著者とは違う人(ゲイライターらしい)で、漫画化を担当した旅漫画としてこちらのシリーズもあるみたいです(が、やはりゲイの内輪受け?というかのテイストが強く、ストレートの一般読者からするとあまりにわからないネタが多すぎな印象←ざっとしか目を通してないんだけどね)。
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世界一周ホモのたび世界一周ホモのたび
(2011/06/01)
サムソン 高橋

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世界一周ホモのたびDX世界一周ホモのたびDX
(2012/09/01)
サムソン 高橋

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P.S
自分がこの漫画を買おうと思った最大の動機は

コミックエッセイのお手本にするため

でしたw
(これって不純な動機に入るんだろうか)

秀逸なコミックエッセイはいろいろあると思いますが、作者が女性であることが多く、男性である私からするとあまりにフワフワして感覚的すぎて、中身やストーリー構成としてはちょっと参考にしにくいと感じることもありました。
(絵柄としては参考になる方がとても多いですが)

逆にこの著者の場合、自分でホモだゲイだ乙女だと言っているわりには、やはり脳というか思考回路としては男性で、話の展開が論理的というか構成が(一見、感覚的な雑談にすぎないような演出をしつつも)かっちりしていて、深掘りすべきところはしていて、私がコミックエッセイでやりたいと思ってることをほんとにできてる作品(を描ける方)だなぁと思って参考にしています。
(絵柄としてはあまり参考にならないような気もしてるんですが←いや、そんなことない。いわゆる画力がないからこそできるデフォルメの極致みたいなものを無意識的に?意識的に?探求できていて、絵心がない私からするとかえって参考にしやすい)
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