聖なるインド、はるかなネパール―アジアのディープな歩き方2

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聖なるインド、はるかなネパール―アジアのディープな歩き方2聖なるインド、はるかなネパール―アジアのディープな歩き方2
(2009/07)
堀田 あきお、堀田 かよ 他

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内容はいわゆる旅モノで、25歳の青年が会社をやめて世界各地を旅する生活に突入し、いよいよバックパッカーたちの間で「あそこは別格」と呼ばれるインドへ赴いた、という紀行文ふうなストーリー。

本編としての漫画と、その漫画を描く取材がてらに作者が実際にインドを旅したときの文章&写真によるエッセイが組み合わされた構成になってます。
(本の厚さが辞書ばりに分厚いので、読み応え充分!)

ありがちかもしれないけど、日本で人生に疲れて、あるいは人生の方向性を見失った人たちが登場し、主人公と「旅は道連れ」的に一時的に行動を共にします。その登場人物たちを通じて「(日本)人はなぜ、インドへ行くのか。インドで何を感じるものなのか」の片鱗が語られるという次第。

また、カーストゆえ職業選択の自由がなく、もっと稼げる仕事はあれどそれに就くことが身分上認められず貧しい生活を強いられているといった、(インドに比べたら基本的人権その他もろもろが整備されているといえる)日本人からすると驚くようなインドの実態もわずかながら述べられます。

なんとなく、おすすめ。



この本では、「純朴な日本人が、狡猾で強欲でタフなインド人に金をせびられる」というありがちな図式が展開されます。

一般的にいえば、そちらのほうが「よくある光景」なのだと思います。

ただ、(相手の思考パターンや想念を霊視して、相手が何を望んでおりどんな嘘をついて、どこが本音か、どこを突かれると弱いかを見抜ける)私がインドに(たった1度)行ったとき(だけ)の体験でいうと、

「思考を見抜かれて弱みを突かれてタジタジになり、困惑していいように従うしかないインド人と、相手のまやかしを見抜いて弱みを掴んで手のひらで転がすように不利な条件を呑ませて一方的に良い想いをする日本人(=私)」

という図式だったので、

「へぇ〜。他の日本人がインドに来ると、普通はこっちなのか」

と感心しつつ、実感がわかないことのほうが多かったりして。

あー、でも、狡猾さでいったら、日本人のほうがダンゼン、インド人より上だよ。

なんだかんだいって学校で(科目の勉強というより、そこにいる人間同士でいろいろ交わされる会話などのなかからみんなが習得する処世術をメインに)教育されてて頭がいいし、本音と建前の使い分けや陰湿なイジメといった裏腹な、どれが嘘でどれがホントかわからない状況のなかをどうにかしてうまいこと渡っていかざるをえないなかで生き抜いてる(特に都会の)日本人はいわば、本人がどれだけ自覚なかろうと、ものすごく上手(うわて)なスパイみたいなものだもん。

で、インドでも、お金があってカーストが高くて教育をちゃんと受けてる人は、日本や欧米みたいな賢さと品性を身につけている(から、街で日本人に声かけてぼったくるようなマネはしない)。

つまり街角で怪しげな押し売りや脅し、騙しなんかをやろうとしてくるインド人は、その本人がたいした教育を受け(ることができ)ていない。
せいぜい、「こうすれば日本人を騙せるぞ」と親方だか先輩だかから教わったやり方を、Mクドナルドのバイト店員よろしくマニュアルどおりに繰り返してるだけ。やってる商法は悪どいと人の目には映るかもしれないけど、そこまでの悪意があるようには、感じられなかったなぁ。むしろ、純朴に一生懸命、教わったそのやり方を必死でやってる感じ。
しかも、もしそのマニュアルどおりに事が運ばないとなると、自分の頭で考えて状況に対処できるだけの知性を持ってないことが大半なのさ。

そこまでのゴロツキじゃなくて普通に就職してお店の店員などとして働いている人であっても、そこまで高度な知恵は持っていないことが多い。

だから、(私のような)ずる賢い日本人にかかれば、笑顔で親身になるフリをしてものすごく不利な条件を提示しつつ、相手に「いま自分は不利な条件を提示されている」ということにすら気づかせずに「これぞWIN-WINだね!お互いに得できて、よかったね!」と大喜びして握手して交渉成立……まで持って行くことなんて、朝飯前。

あんまり派手に値切っては際どい脅しみたいな条件を挟み込むものだから、私が買い物をした店はどれも最後は

「わかりました。もう、天災が訪れたと思って諦めます」

と白旗あげて、原価スレスレのところでなんでも売ってくれたもんね♪

インドは怖い、と先入観を持ちすぎることなく、一度は旅行してみてもいいかも!?
(と、たった数日、ニューデリーに滞在しただけの私は偉そうに語るのです)
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