2015年08月

ハーバード流 幸せになる技術

読みました。



サイエンス・オブ・ハピネス、つまり「幸せ(になる、であるとはどういうことか)についての科学」の分野をリードする学者たちの研究結果(or現時点での経過報告)を、著者がレポートの体裁でまとめてくれています。

ただの感覚論、精神論に終始しがちな「幸せ」という概念について、ハーバードだけあって統計データなどを基に考察されており、思ったより説得力があるというか、一般的な人間の感覚値からいっても「確かにそうだ」と思える論や説が紹介されていました。
(いわゆる、学問のための学問ではないというか、研究結果が世間で実際に起きている事象とかけ離れた内容を示唆していたり、全然ピンと来ないわけのわからない机上の空論っぽくなってないんです)

たとえば、金銭的成功と幸福感の相関関係について。

ここ数十年の歴史をとってみても、金銭的成功がすなわち幸せにはつながらないということを身を以て証明している人なんかどこにでもいくらでも転がってきてるのに、それでもまだまだ庶民の常識としてどこかで「お金さえ手に入れば幸せになれる」と信じてる……というようなトコあるじゃないですか。
しかもそれを「違う!」と誰かが言ったところで、意識高いだけの絵空事、みたいな受け止められ方をされがちで、説得力がないというか。

そういう、埒があかない類の議論について、かゆいところに手が届く!ばりのお話が満載。

また、働く・仕事をするということについて、それが幸せとどう繋がるのか(or不幸とどう繋がるのか)、幸せな働き方とはどういうものかなど、(よほど働かずに生きていける富裕層以外の大多数の)社会人にとっては人生の舵取りをするうえでの光明となるかもしれないヒントがたくさん!!

よくね、自己啓発セミナーとか自己啓発系のワークなんかで、「〜〜を〜〜する!」と目標を立てるの、よくありますよね。
そうでなくとも、気まぐれでもなんでも、「〜〜をするぞ!」と思い立つときはあるもので。

でも、

「なんで?」

「その目標の達成は、あなたの人生を幸せにすることにどんな因果関係があるの?」

「その目標を達成するまでの道のりを過ごす間は、幸せであることにどんなメリットorデメリットがあるの?」

といった視点や、その視点で物事を考えるうえで必要となる知識、採用すべきモノサシについて教えてくれる人や本などは、驚くほど少ない。

真面目に頑張って働くとか、夢を叶えるとか、努力して現在より向上するとか、一見よさげなことの数々が、実はかえって人生を不幸にしていくこともある……ということがあることくらい、べつに本でわざわざ教わらなくても、あれこれ人間としてやってみたことがある人なら、そこそこ経験で知ってるものなんじゃないでしょうかね。

で、幸せになるために・幸せを目指してあれこれやったのに、裏目に出たり延々と願ったとおりにならないと、

「やっぱり幸せになるなんて無理だ。それは一握りのラッキーな人間だけが手に入れられるものだ」

「幸せになりたいなんて思うことは、幸せであることは、人を堕落させる!」

などと、幸せを悪者のように言い出す人もいる始末。

でも、それらは(すべてとは言わないまでも)

幸せについての知識が不足している

知識がないから、幸せになる技術を習得できない


故の、愚かな間違い。

(さぁこのへんで『幸せは、学術的に定義できるものなんかじゃない!幸せは、心で感じるものなんだ!』みたいなことを、本を読まずに脊髄反射で喚き出す人がいそうw)

今後、サイエンス・オブ・ハピネスはグイグイ(どうしてこうなっちゃったの的な迷走した論とか学者も出そうだけど)隆盛の予感。
このジャンルについての、海外の学者が書いた本の翻訳本がビジネス系自己啓発界の花形になり、それをパクった体裁の、日本人著者による「幸せ本」も、雨後の筍の如くにわけわかんないくらい出版されそう。

いや、でもね、いいことだと思いますよ。

少しでも、幸せという漠然としたものについて、具体的に人々が把握したり、

自分の幸せを自己管理

できるようになっていったら、それは間違いなく、人間として成長しているし、またそういう人間たちが増えた社会は文化的により成熟したといえるでしょうから。


なんかさぁ、不幸のデータって、みんな網羅されきったでしょ?
もう、似たり寄ったりの焼き増しで、なんら斬新なネタなんか出てこない。

何回味わっても、不幸の味なんかおんなじだよ。
苦労したって、それだけをいくら繰り返して積み重ねてもべつに人は成長しないことくらい、バレバレになりつつあるじゃん。
(そのことを認めたくない、心の弱い卑怯者が現実逃避するためにあえて頑固に『いいや!苦労することは成長につながる!』と頑張っちゃうだけでさw)

いい加減、くだらない不幸からは脱却しない?次の遊びしようよ。

参加者みんながある程度以上に幸せじゃないとできない遊びを、さ。
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