2009年03月

ウォールデン 森の生活

19世紀に生きたアメリカの作家、ソローが20代のときに経験した、森での生活について綴られたエッセイです。

ウォールデン 森の生活ウォールデン 森の生活
(2004/04)
ヘンリー・D. ソロー

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小屋からして自分で木を伐って建て、徹底的にモノを排除して労働などの義務からも解放されてみる、という実験的な取り組みの一部始終が語られています。

著者のソローはハーバード大学を出ているというだけあって、その文章はときに難解で、読み手に高度な教養を要求してきます(歴史的な文学作品の一節を引用したり、暗に批判を加えたりと、極めて洗練された表現技法を駆使して書かれているのです)。

ですが、人間が文明に“汚染”されることなく生きることができる。そしてそれは貧しくみじめなものでは決してない。むしろ豊かで素晴らしいものだというメッセージが、著者自身の若さとともに熱く訴えられてきます。

アセンションが叫ばれる今、物質社会やエゴからの脱却を多少なりとも誰もが意識する時代になりました。
まさに今、トレンドとされるような脱・物質文明社会の思想の先鞭をつけたともいえる作品です。

ちなみに別の出版社から以前もこの本は出版されていましたが、翻訳された日本語が異常なまでに難しくて読みにくかったため「読破は不可能」とさえいわれていました。

が、ここで紹介している新訳版は、現代人にとっても読みやすく、随所に解説キャプションがつけられているので(以前のバージョンに比べたら)読み手に親切な出来になっています。

分厚いので、休暇の際に持っていく1冊としては最適かも。
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