パラオ

パラオ生活事情

パラオに行ってきたので、パラオについて書いてみようと思います。

正確&詳細な情報はWikipediaに譲るとして、一旅行者&滞在者としての生活者視点で役に立つ(かもしれない)情報をメインに綴ってみます。

【国】
パラオ共和国というれっきとした国です。(アメリカの属州だと思ってる人がいるようですがそれはきっとグァムと混同してるかと) ちなみに第一次世界大戦後、約30年間にわたって日本の植民地でした。

パラオ国土の誕生には神話があり、むかしむかし、パラオ最南端のアンガウル島に生まれたウブドという男の子が巨人であまりに大食いで、島の食べ物を食べ尽くしてしまったため村人から暗殺を計画され、騙されて体のあちこちに藁をしきつめられ放火されたとのことです。
あわてて起きた男の子が逃げようとしてつまずき、倒れてできたのがパラオ国土……というわけ。

そんな神話が指し示すとおり、パラオはまるで、最南端のアンガウル島から北向きに、そして西向きに人が倒れたような地形をしています。
⇒地形についてはWikipediaの地図を参照のこと

パラオの国土は全面を珊瑚礁に取り囲まれているのですが、お腹側(西側)は国土と珊瑚礁の間に隙間があるのに対し、背骨側は陸地のすぐ外を珊瑚礁が(まるで倒れた巨人の背骨であるかのように)ぴったりと覆っているのが不思議ですね。
(珊瑚礁の内側は、波が珊瑚礁で相殺されるので穏やかです。珊瑚礁の外側は波が高く流れが速いときがあります。パラオの海はダイバーにとって世界最高といわれますが、同時に、流れが速く潮がうねりがちで、潜りこなすのが難しいともいわれます)

パラオの人口は2万人たらずで、パラオ国土の中央よりやや南に位置する「コロール州」に全体の75%が住んでいます。

学校など教育機関もこの地域に集中しているので、地方の家の子供が進学するときはコロール近辺の親戚の家に居候するのが一般的とのこと。
とはいえ教育機関も高校までしかない(かろうじてコミュニティカレッジが1つあるだけ)ので、大学に進学する場合は外国に行かざるをえないそうです。
(なので学校で優秀な成績の人はこぞってアメリカを中心とした海外に進学し、そのままそこで就職してパラオには遂に戻らず、という経緯を辿りがちなのだそうです←人口の流出による過疎化が進行しつつある)。

【時差】
(日本の真南らへんにあるので)日本との時差がありません。

【言語】
言語は、パラオ人同士ではパラオ語、職場など外国のカルチャーの混じった場所では公用語として英語が使われます。
(パラオ人でも、人によっては英語の発音や文法がかなりあやふやな人も多いです)
日本の統治下にあったときは日本語教育が行なわれていたので、お年寄りなどは日本語ペラペラです。また、「これ、日本語でなんていうの?」という会話が家族間でわりと交わされるようで、若者でも意外な日本語の単語を知っていたりします^^

しかも、パラオ語で日本の単語がそのまま外来語として使われて定着しているものもけっこうあります(例:Bento(弁当、の意))。
仕事が終わった後などに「ちょっと一杯ひっかけていこうよ、」と酒場に誘うときにはパラオ語で「ツカレナオス(疲れ治す)?」と言ったりして、けっこう面白いです。
パラオ人の名前として日本人につけられるような名前が(愛称でなく本名で!)つけられることも一般的だそうで、ユミコさんやキミエさん、なんと名字がマサルさんという方も実際にいました。

【通貨】
アメリカドルです。
トラベラーズチェックが使えない店も多いので、基本的には現金を使います。

【通信】
かなり遅れています。
電話回線はPNCCという会社が管理しています(昔の日本でいう電電公社みたいな感じ)。
(他の通信業者が参入できない法律っぽい?)

コロールのダウンタウンにあるPNCCのオフィス
 ↓
IMG_2099.jpg

基本料金を払えば、パラオ国内であれば通話料金はかかりません。話し放題だね!!

国際電話をかける場合は、街のコンビニ(のようないわゆる日用品・雑貨店)で売っている国際電話のプリペイドカードをあらかじめ購入し、固定電話からそのカードに書いてあるとおりにダイヤルしてかけます。

インターネットは基本的にダイヤルアップ。旅行者などは、PNCCやコンビニ(のような雑貨店)でプリペイドのインターネット通信カードを購入(2時間分で5ドル、4時間分で10ドル)し、電話線にPCを繋いで接続します(日本で使われているやつのひと回り小さいモジュラーケーブルが一般的なので、新しめのPCだとそもそも小さいモジュラージャックに差し込む口が搭載されていないことが多いです←私は2003年製のiBook G4なのでついてました^^)。

これは街の無線LANスポット(←空港をはじめ、主要なレストランやカフェに設置されています)でも同様で、PNCCのホットスポットからプリペイドカードに記されたIDとパスワードを入力して接続します(←iPhoneや小型ノートPCの人は、ホットスポットのある場所まで行ってそこから無線LANで接続するのがオススメかも)。

インターネットのプリペイドカードが買える場所(下記ポスターの右側にSales Locationとして列挙)と無線LANスポットの一覧(左側にWi-Fi Hotspotsとして列挙)は、以下の画像(PNCCに貼ってあったポスターを撮影しました)でご確認ください。
 ↓
IMG_2108.jpg

このプリペイドカードは月間の発行枚数が決まっているようで、月末近くになると在庫切れで買えないことが多いです;;

ADSLといった高速インターネット接続も、可能っちゃ可能らしいですが、月に4万円以上(!)するので迷うところですね。

企業などの場合は、さすがに法人契約してその会社ごとにLANを導入するのですが、こちらもけっこう高いみたいです(正確な金額は調べられませんでした)。

ただ、街中にネット喫茶はけっこうある(1時間あたり2~5ドルとバラつきあり&PC環境も店によってバラバラ←ただし、料金が高めのお店にはたいてい、日本語対応したPCが置いてある)ので、ちょっとしたパラオ滞在であればネット喫茶通いで済ませるという選択も充分にありえます。
ホテルに滞在する人なら、割高でもホテルのロビーにあるパソコンを使う(15分間で1ドルくらい)のも手ですね。

【水】
水道水は、飲まないことが推奨されます。 とはいっても、細菌がウヨウヨとかそこまで酷いレベルではなく、歯磨き時のうがいとか食器洗いなどには使っても(≒多少、飲んでしまっても)緊急性の高い支障はありません。
ただ、石灰質が多いので、長期間大量に飲み続けると結石ができるという噂。

まあそんなわけで飲まないことが推奨されるので、買います。 最初はいわゆるミネラルウォーターのペットボトルをスーパーやコンビニで買う(1ガロンで3ドル未満)わけですが、2回目以降はスーパーなどで補充できます。

これが1ガロンのペットボトルだ!
 ↓
IMG_2116.jpg

補充する機械はこちら。スーパーの一角においてあるので水を補充してレジで申告する。
 ↓
IMG_2092.jpg

補充する際は、1ガロンにつき65セント(店によって若干の価格変動アリ)と、そんなに高くはつきません。

【食料品】
ほとんどが外国からの輸入で、スーパーマーケットの品揃えは一見、アメリカのスーパーかと思うほどです。 日本の食材も豊富に取り揃えられているので、日本人としては嬉しいですね。

日本のスーパーかと思うほど、普通に日本の食材が売られている
 ↓
IMG_2097.jpg

IMG_2094.jpg

生肉(冷凍されていない肉)を扱っているのはPAYLESSマーケットというスーパーくらいで、基本的に肉類は冷凍のものが売られています。

PAYLESSマーケット
 ↓
IMG_2111.jpg

パラオのデパートやスーパーは軒並み、店員さんのホスピタリティが素晴らしく、買い物をすると、店員さんが買ったものを駐車場の自分の車までわざわざ運んでくれます(運び賃としてのチップなどは必要ありません。日本人客のために媚を売ってそうしているという感じではなくて,パラオ人の客にもみんなそうしているので、『スーパーの店員というのはそれをするのが当然』という認識のようです)。

残念なことに、パラオの伝統的な食材(タロイモやココナッツなど)は手に入りにくいというのが実情です。
(パラオ人も最近はもうあんまりそういうのは日常的にいつも食べる感じではないようで、生活全般がアメリカナイズドされてます)

コロールのダウンタウンにある矢野マートという食料品店は例外的に、現地で採れた無農薬栽培の安全な食材のみを扱っており、ここで売られているタロイモやパラオレモン、バナナ(自然に生えているバナナの木に実った果実をそのままもぎとってきて売ってる!)などの生鮮食品類、手造りのココナッツオイルは絶品です!

IMG_2103.jpg
矢野マート

IMG_2117.jpg
パラオレモン(厳密にはミカンの仲間らしいですが、レモンよりマイルドな酸味です。海老フライやアイスティーなどに、レモン代わりに搾って使います←パラオレモンでつくったレモネードのおいしさは、忘れられません……)

【嗜好品】
ビンロウジュの実にライム石から採れる石灰の粉、それに人によってはタバコの葉(!)を挟んでガムのように噛む、というのをやっている人がけっこういます。
ビンロウジュの成分と石灰、それに唾液が化学反応を起こして、覚醒作用があるとのこと。噛みタバコがてらにこれをたしなむ大人がいるという感じ。
噛んでいるうちにビンロウジュの果汁や唾液が口のなかに溜まってくるので、みんな頻繁に口の中に溜まった液体を吐き出します。
(吐き出すために空のペットボトルを用意している人もいます)
まるでオレンジジュースかトマトジュースを吐き出したように見えて、最初はびっくりしましたw

喫煙については(ハワイやグァムと異なり)うるさくないようで、レストランなどには普通~に「禁煙席/喫煙席」があります。

【交通】
車社会です(自転車やバイクに乗っている人はまず見かけません)。電車は走ってないぜ!!
で、平均速度が30kmくらいと、みんなすごく遅く走っています(渋滞してるわけでもないのに渋滞してるみたいな流れ方なのw)。

これは歩行者にとって、信号のない横断歩道を渡るうえではありがたいです。
なんとなく手を挙げて、車のドライバーとアイコンタクトして、減速したところをダッシュで渡るというのがセオリーなので。

IMG_2101.jpg
パラオで最も栄えている繁華街、コロールのダウンタウンの交差点。
それでも信号機はありません。自分の身は自分で守りましょう。

タクシーは、(偶然、タクシーに遭遇したとき手を挙げれば乗れるけど)気軽に街で拾えるほど走っていないので、直接ドライバーに電話して、指定した場所まで来てもらうのが一般的です。
メーターや送迎料もなく、「ダウンタウンらへん→○○ホテル周辺=□ドル」と、かなりアバウトな料金表に沿って金額が決まります。
私の知りうる限り、ボッタクリみたいなことはまったくありませんでした。
というかおそらく、ボッタクリをするという発想自体がドライバー側にない気がするw
ボッタクリに遭ったという話も聞いたことがありません。
私は一度、何カ所も回ってもらって途中で私が用事を済ませるまで待ってもらって、とかなり面倒なお願いをしたのですが、そのときもタクシーのドライバーは嫌な顔ひとつせず、追加料金の類いも一切、請求せずに応じてくれました。
いい人です。……単に商売っ気がなく純真なだけなのかもしれませんが。

ついでにいうと、道を歩いていると、見知らぬ人であってもパラオ人は気さくに挨拶してくれます。
「え?あの人、知り合いだったっけ?」
と日本人からすれば異様に感じるのですが、むこうは悪気も他意もなく、ただなんとなくすれ違った人には挨拶するもんだろうくらいの感覚でやってるみたいです。

ツアー会社の送迎を道ばたで待っていたりすると、車に乗って道を走っていたパラオ人が車を停めて、
「どこいくの?困ってない?間に合う?よかったら乗って行く?」
と声をかけてくれたりします。
この場合も、ほぼ100%の確率で、他意(誘拐とか)はなく、本当に善意で言っています。

旅行者の場合、たとえば空港からホテルまでの送迎、ホテルとアクティビティ(ダイビングなど)の間の送迎は、旅行会社やイベント会社が確保してくれます。

私の場合は、会社から自転車が貸与されたので、通勤や買い物など近場の外出はすべてこれで過ごしました。
(幸い、職場も寮もダウンタウンの近くにあったので、自転車で10分くらい移動すればすべて事足りたのです)

【光熱費】
水道料金というものがありません。電気代のみです。
(ガスは普及していません)
電気代がちょっと割高で、会社勤めをしている1人暮らしの人(平日の昼間は家で電気をあまり使わない)でも、月に5000円くらいします。 (ただこれは、ホテルに滞在するだけの旅行者にはあまり関係ないかもしれませんね)

【外食】
わりと安いです。腹が膨れるほど飲み食いしても、10ドル以下で済みます。 店にもよりますが、ガイドブックに載るようなコロールのダウンタウンのレストランなら軒並みおいしく、量もかなりボリューミー。 料理の内容としてはハンバーガーやステーキなどいわゆるアメリカンレストランにあるようなものから、天ぷらやうどん、刺身といった日本食もよく見かけます。

パラオのガイドブックに必ず乗っている、「ベルエラミィ」という屋台販売のハンバーガー屋のてりやきバーガーは絶対に食べる価値があります!うまいです!!

IMG_2227.jpg
ベルエラミィのてりやきバーガー(5ドル)。絶品です。

オーナーが日本人のところを狙えば(例:『居酒屋桜』、『居酒屋夢』)、ちょっと値段は割高になる傾向はあるけれど日本人の味覚にマッチしたおいしさの料理を満喫できます。

個人的におすすめなのは、『ロックアイランドカフェ』、『ふるさと』など、値段がリーズナブルで地元民(パラオ人の平均月収は4~5万円です)でも気軽に通えるレストランですね。

「ふるさと」は、中国人オーナーが経営する日本食(?)レストラン。
冷や奴や焼きそば、刺身定食、天ぷらといった日本食日本食した日本食から、中華料理、ハンバーガーといった洋食もあります。1品あたりは5ドル前後。

個人的には、鉄板焼き各種(ビーフ、ポーク、チキン、シーフード)がおすすめ。

IMG_2120.jpg
「ふるさと」の海鮮鉄板焼き(8ドル)。
あまりのおいしさに、何回注文したことか!

「ロックアイランドカフェ」は、いわゆるアメリカンスタイルのレストラン。
IMG_2114.jpg
サンドイッチのコンボやステーキディナーなど、がっつり食いたいときにはここだね!(それでも10ドル以下で済みます!)

まあ、こんな感じでしょうか。

休みの日に参加したツアーなどのアクティビティについては、別途エントリーします。
スポンサーサイト

熊谷ベーカリー

パラオで売られている、すごく美味しい食パンです。

IMG_2090.jpg

コロール州のダウンタウンのド真ん中、WCTCデパートの裏手(メインストリートから一本、奥まった路地にある)にある熊谷ベーカリーで、日本人のクマガイマサオさん(アラエイ←Around 80ってどう言うの?)が毎日、焼いています。
IMG_2123.jpg
IMG_2124.jpg
熊谷ベーカリーの店内風景。食パン以外にも品揃えは豊富!ケーキやパイも絶品です!

IMG_2127.jpg
熊谷ベーカリーの代表選手、食パン。
なんと、ほんのり甘いのに砂糖不使用なんだそうです!
人工保存料など健康によくないものも一切、入っていない!

1枚の大きさとしては日本で売られているものよりワンサイズ(もっと?)小さく、ちょうどお菓子のラスクでありそうな大きさ(←伝わるかなぁ)。
パラオ人に聞くとこぞって「おいしい!」と絶賛するシロモノです。

25枚も入って、お値段はたった1ドルちょっと。

食べてみるとほのかに甘く、バターやジャムなどを何もつけなくても飽きずにもぐもぐ食べられる不思議な味です。たしかにおいしい!!
というか、こんなにおいしい食パンは食べたことがない!!!
(頼むから誰か日本にコレ輸入してください←無理か)

このパンの最高の食べ方は、新鮮なココナッツを削って上に載せてかぶりつくこと。
「ふぅ~ん、そうなんだァ~」
くらいのつもりで試しにやってみたら、本当に信じられないくらいうまくてみんなで何枚もガツガツ止まりませんでしたw

そんなわけでパラオに来たら是非、おためしください。熊谷ベーカリーのパン。
熊谷ベーカリーのほか、わりとどのスーパーでも売ってますので入手は非常にたやすいかと。
(個人的には、パッケージのローマ字の綴りがKumangaiになってるのがウケる……)

このパンを食うためだけにパラオに行く価値は、少なくとも一生に1回はあると思われます。